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服を買う
 久しぶりに服を買いに行った。何によらず買い物というのはエネルギーを要するが、中でも服を買うというのは相当パワーがいるように思う。目星をつけた店まで行き、まず店の外からあまり興味のなさそうな顔を装いつつ店内に目を走らせる。    
 公園のベンチでサンドイッチなんかをほおばっていると、物欲しそうな顔をしたハトやスズメが寄って来たり、また最近はとんと見かけないけれど、野良犬にエサをやったりすると、初めは警戒して寄ってこないが徐々に「えー、いいんかなぁ・・・ホンマかなぁ・・・」という感じで距離をつめてくる。イメージとしてはあんな感じである。初め遠巻き、やがてカモ。
 大体この時点で店員が目ざとく近寄ってくるので、興味のなさそうな顔をしようがどうしようが変わりはないのだけれど。
 どの店でも大抵は聞きもしないうちからあれこれと説明をしてくれる。説明している人をまるっきり無視するということもでき難く、いつしか店内に足を踏み入れることになる。カモ、網にかかる。
 出かける前に「今日は黒っぽいシャツを探そう」などと一応目的を絞ってくるのだが、店員の繰り出す最近の売れセンの新しいテンカイの一点モノ攻撃を受けるうちに当初の「黒っぽいシャツ」計画は雲散霧消する。考えてもいなかった「これからの季節にピッタリのハーフコート」やなんかをほわぁ~っと見ている自分に気づく。
 いやいやいやまてまてまて。今日は違うの!黒っぽいシャツやの!最新のオススメコートをオススメてる店員氏に、ぐっと大勇猛心を引き起こしてその旨を告げると、ただちに黒っぽいシャツをいくつも出してくれる。それらを着た自分を想像してみる。・・・フム、どれも良さそうだ。しかし、良さそうだが何かピンとこない。ピンとこないのはこちらのアンテナが錆び付いているせいかも知れないが、いずれにしても「これや!」感に乏しい。シャツやコートを3つも4つも出してもらう内に、店員氏はもうすっかりお馴染みモードになっている。この雰囲気の中、何も買わずに去ることは中々難しい。・・・だが、そんなムードに流されて財布のヒモを緩めるほどこちらも青くはない。それなりの場数は踏んでいるのだ。再び心中に不動明王と閻魔大王をセットで思い浮かべて「うーむ、どれもいいねぇ。・・・えーと、ま、その、ちょっとしばらくナニして、もしアレだったらまた寄らしてもらいまっさ」とわけのわからぬことを告げる。わけのわからないなりに要点は伝わったらしく、その瞬間、はーん、要するに買わねーんだなアンタ的な表情が店員氏の顔をよぎるのをワタシは見逃さない。あまり気のない「ありがとうございましたぁ」に見送られつつ、店を後にすると、何も買っていないのになんだかどっと疲れている。
 
 あちらこちらの店に入るたびにこうして不動明王や閻魔様を呼び出している。かくしてアンテナのサビが落ちる間もなく、疲れ果てて帰途につく、というのが毎度のパターンである。さんざん歩き回ったこの日、戦果は「三足¥1000」の靴下だけであった・・・。嗚呼。

未分類 | 01:49:48

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