スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
切れたろか2
切れたろか続編。

 かつて学生の頃、単身アメリカはラス・ヴェガスに友人を訪ねたときのこと。それは僕にとって初めての海外旅行だった。中継地点のロサンジェルス空港で、ハンバーガーショップに入った。
 初めての海外、初めて「ドル」でする買い物。しかも連れはいない。期待と不安の中、ショウケースの前に立つ。
「ど・・・Do you have a fishburger?」
「・・・・ハハン?」
「えー、・・・I want fishburger.・・・その・・フィッシュバーガーください」
「・・・・・・・・・・Chicken?」
「いや、あの、フィッシュ・・・」
 ハンバーガーショップのひょうきんな帽子とエプロンをつけたそのおっさんは、あいにく陽気なアメリカ人などではなく、どちらかというと「アラビアの仁王」のような顔をしていた。彼は大きな目で僕をギョロリと見下ろし再び言った。
「・・・Chicken?」
「・・・・・イエス・・・」
 睨まれた。怖かった。僕は美味くも何ともない座布団のようなチキンバーガーをほおばり乍ら、敗北の味を噛みしめた。おのれ仁王め。生涯忘れまい。


 日本国内で。
 新しいパソコンを買おうと、友人に付き合ってもらってショップ内をうろついていた。
 デモンストレーション用の最新機種が目にとまった。ご自由にお試し下さいというやつだろう、常時接続になっている。メモリーだってシコタマ積んでいる。
 最新機種の快適さを体験しようと、Be in のホームページを開いた途端にこれがフリーズした。画面上では、我々の笑顔が凍りついている。その前でぼくも凍りつく。こうなると、もはや「最新式のただの箱」でしかない。
 何故だ。ただ普通にホームページを見ようとしただけなのに。機械類を狂わせる有害な電波か何かがワタシから出ているのであろうか。実に不愉快である。


 ある年のクリスマス、2日続けて同じ会場に歌いに行った。本番前に出された食事の最中、料理の中に「料理ならざるもの」を発見した。人間の髪の毛であった。
 一旦頭皮から離脱した毛髪というものは、その生々しさのせいか、一種独特の「不潔感」が漂う。
 しかしこのとき、ぼくは慌てず騒がず、ついと毛髪を取り除いて、食事を続けた。まぁ、人間のすることだもの、そんなこともあるさ、と。こんなことは人間ができていなければ言えない。仏である。大人物である。我ながらその心の広さに感心する。

 次の日、同じ時間に食事が出た。さ、今日もメシ食って、本番頑張ろう。健全なカラダに健全な食欲。ひと口食べて、ぼくは目を剥いた。

―――――――――毛髪。それは毛髪。

 昨日と違う料理、昨日と違う皿、昨日と違う給仕さん。ああそれなのに。健康そうなキューティクルが皿の中でピンと自己主張しているではないか。なんたることだ。

 ワシ、嫌われてるんやろか。ふと真剣に考えてしまう。

 それにしてもなんという確率。何人かで入ったレストランでぼくが頼んだ「カレーライス」が他の定食よりなにより遅かったことも数知れない。思い込みではなく、何人もの証言もある。書店でふと手に取った一冊が落丁本であったりする。そういうのを「呼ぶ」体質としか言いようがない。ろくでもないものを引き当てる体質の割には、今のところ無事に生きているのを神に感謝すべきなのかも知れない。
 しかし、それにしても。
 

おい、神さま、なんとかならんかな。

未分類 | 01:08:33

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。